思い立つ日が吉日 ・7・
あの人は店に来なくなった。
まあ、最初の、一、二ヶ月は、来ないなー程度にしか思考しなかった。
ふと、三ヶ月ぐらいだったある日、あの人はもう店に来る日はないと確信した。
まあ、野生の勘でも、虫の知らせでも、カミサマのお告げでもどうだって良い。
突然そう感じてしまったのが最後。
あたしは、そんなもんだと納得してしまった。
けどいつからだろうか。
あたしは暇を見つけては、店の棚をあさりレコードを見つけるようになった。
そして、店の開いていた棚に少しずつ突っ込むようになった(本当、今ではギリギリ生産されている物まで仕入れて、、、なにやっているのか、、、我ながら阿呆だな)。
気が付くとその空いていた棚は、レコードの棚になっていた。
店に居るときはあまりにも暇だったのもあってか、そのレコードの手入れまでするようになった(手入れ方法を調べるのはたいして難しい事ではなかった、情報社会だからな、何故か店の本の中に扱い方が載っている物もあったしな)。
それが、今にも続く日課になっているわけだから驚きだ。
だが、何の因果か、二十年たとうとしたある日、あたしはあの人に会った(再会、、、というほどあたしとあの人は親しい関係ではない)。
まあ、それがあの人の最後のの会話とはなった。
、、、同時に、あたしの人生で不動の一位を頂くほど驚く羽目にはなったが。
、、、だろ?
お前でも驚いただろ。
、、、でも
、現実なのだから、本当、世の中解らない物だな。
、、、UVカットが必要な天気だな。
あたしは、今日の晩酌用の酒を買った帰りに、公園を歩きながらそう思った。
雲がほとんど無い快晴に近い、太陽の日差しが眩しい。
よく此をいい天気とにこやかに語り、雨の日を嫌な天気とむくれ面と語る奴らがいるが、誰が決めたそんなこと。
雨が嫌いだとほざくが、水は飲むだろうが水は。
雨が降らなくては、乾きに苦しむことになると言うことに気が回らないのか。雨の日を最初に嫌な天気と評した輩は余程、水が豊富な環境に置かれていたに違いない。
因みにあたしは、晴れだろうが雨だろうがどうでもいい。
天気なんぞ、好きでも嫌いでもないからな。
お前はどうだ?
やっぱり、雨は苦手か?電子機器の中でしか存在できないだろう?
、、、あー、お前も天気なんぞどうでも良いのか。
そういえば、先週入ったバイトは(今店番を押しつけ、、、いやいや、頼んでいる)、雨の日は嫌いと言っていたな。髪がはねるとか何とかで、、、。
パーマでも、かければいいだろうが、、、。
どんっ。
「てっ…!」
「あ、ごめんさい!!」
ぼんやりとしていたあたしも悪いが、五、六歳ぐらいのガキが、あたしにぶつかってきた。
そしてぶつかった相手をろくに見ずそのまま走っていく、最近のガキは礼儀も知らないのか。
まあ、あたしがあのくらいの頃は、謝りもしなかったんだからそんな偉そうには語れないか、、、。
、、、そうだよ。
お前の予想通りの美少女だったさ。
礼儀作法なんて、ろくに教育されなかったからな。
まあ、例え教育されたとしてもそれを実行するような美少女じゃなかったさ、あたしは。
ん?
あたしにガキが生まれたら?
、、、いやいや、あたし今のとこ結婚する気ないし、産みたくないし、なによりガキ嫌いだし。
、、、今、はべらしてるオトコ共と添うつもりはないしな。
今は、四十路で結婚なんてざらだ、あたしが結婚したいと思った時に結婚する。
第一、あたし、結婚願望薄いんだよ。
自立したオンナだからな、オトコに頼らなくても、今の収入で充分なくらい何だよ。
、、、五月蝿いな。
だから、ベタベタ、オトコとひっつく気はないんだ。
見ろ、こんな昼間からでも引っ付いてる頭ン中、万年春なオトコオンナ共を。
見るからに阿呆なムードを発生させているだろう。
自分がああなると思うとおぞましいだろう、みっともないだろう。
だからあたしは嫌なんだよ、ほら彼処にも、、、。
すっと適当に指さした先に、そう都合良く馬鹿はいるわけではなく、居たのは明らかに、何にもすることがないから暇つぶしに公園に散歩に来ました的な暇人共だった。
、、、今、、、笑ったろ。
かちんと来たので、なんか強烈にぶっ潰したくなりました。
けっと、噴水の前で群がる鳩共の前にパンくずか何かまぶして放置してやろうか?
うじゃっと、群がられるのはアレだ、一種恐怖だぞ。PET越しでも結構きくと思うぞ。
そんな思惑に利用してやろうと思われているとも思わない鳩共は、のんきに、カラフルなメットとサポーターを付けたローラースケートで遊びながら、ガキにまかれる餌をせっせっと食っていた。
微笑ましい光景だな。
ありゃ、絶対に転ぶな。
そんな風に、よそ見しながらそんなことしながらスケートなんするもんだからそのうちの一人が顔面から転びやがった。
やっぱり転んだ、予感的中。
思わず、ぶはっと、ふく(あたしに、転んだコドモに駆け寄って起こしてあげるなんて優しいこと不可能、母性本能なんてあたしに備わっていると思えない)。
ぎゃーと、まさに火がついたように泣き出すガキ。
コメディみたいだと思った。
誰があのガキ起こすのかと、高みの見物と決め込む。
性格悪い?
じゃあ、お前が起こすか?
、、、無理か。お前こっちの世界に干渉できないからな(限定されたクロスなんとか出来る連中やら、ダークなんとかとかいう連中は、ディメンショナルエリアとかでこっちに干渉できるらしいがまだ一般向けにはほど遠いな)。
出来たとしても、お前が人助けするような根性しているか?
、、、あ、無視するな、、、その様子だと、、、絶対無視決め込むつもりだろ。
すると、間近のベンチからじーさんが、酷く体を難儀そうに起こし(ベンチの隣に車いす、、、このじーさんのか?)、そのガキにゆっくりと手を差し伸べた。
真っ白い髪、曲がった腰、差し伸べた手に張りはない、結構な歳のじーさんだな。
えっぐえっぐと、しゃっくりを上げるガキは自分に差し伸べられたその手に、気付いて恐る恐るその皮と骨ばかりになっている手を掴んだ(なんか、折れそうな手、、、)。
鼻水と涙まみれの顔、転んだせいで砂まみれで汚い顔が、じーさんに支えられてゆっくりと起こされるのに、少しずつ顔が綻んでいく。
ぐずぐずと、まだ僅かにぐずる顔を、優しくそのじーさんは上着からちり紙を取り出し、顔を拭ってやる。
優しいじーさまだことと、完全に他人事としてみていたが、、、。
「おじーちゃん、おこしてくれて…ありがとう。」
「…今度は…気を付けてるんだよ。」
『また転んでしまいますよ。』
え、、、?
あたしと、、、バカナビは、、、自分の聴覚器官を疑った。
そのガキはもう一度その人と、ナビにも、礼を言うと、今度はしっかり前を見てあたしの隣を抜けていった。
そんなこと、、、あたしはろくに認識出来なかったが、、、。
その人は、ガキの顔を拭ったちり紙を律儀にも重たそうな身体を引きずって、ゴミ箱捨て、そしてまた元のベンチに戻っていった、、、。
老人特有の、あの頃とは比べ物にすらならないほど、小さく畳まれた身体を引きずって、、、。
あたしは、唯の棒きれのように其処に突っ立ったままそれを見ていた。
信じられなくて。
バカナビもいつもの態度は何処へやら、、、PETの中で今のあたしと同じような様子だった。
、、、声だけだったら、、、声が似ている別人だと思いこむことが出来たと思う。
けど、、、あのナビといるのならどう思いこもうとしても、否定できない。
だって、あのナビがあの人以外と共にいるなんてあり得ないことだろうから。
あたしの足に、急に力の入らなくなった、足を頭のどっかで進めたくない気持ちがあるのが解る。
安酒の入った袋を握る手が今にも手から放れそうだ。
足どころか身体が行動することを拒否している。
でも、確認したいという、好奇心にも似た気持ちが足を無理矢理にでも動かす。
ゆっくりとベンチに腰掛け景色を見ているのだろうか、自分の目の前を眺めている。
「…お…おっさん…?」
今のあたしは、あの時のあの人よりきっと年上になっているだろう、、、でも、、、年甲斐もなく、何十年ぶりにか、、、一番呼び慣れた言葉で呼んでしまった。
その人は酷く緩慢な動きであたしの方を向いた。
その顔は、肌に張りはなく、皺が刻まれ、確実に年をおいた老人の顔だ。
百歳ぐらいの老人の顔。
ありえない。
あの人はどう見たって三十代前半、多く見積もったって三十の枠から外れない程度だった。
二十年ばかりたった今、少なく見積もったって、五十代ぐらいの筈だ。
老けているなんてレベルじゃない。
おかしい、おかしすぎる。一昔前の時間を進められるゲームの呪いのようだ。
普通、同一人物とは考えられない。
けれど、その顔立ちは間違いなくあの人だった。
これほど、無駄に物覚えの良い自分の記憶力を呪ったことはなかった。
一瞬、きょとんとした表情を浮かべてあたしを見た。
けれど、あたしの容姿にガキのあたしを見たらしい、とても驚いた表情と昔を懐かしむ表情が半々ぐらいの表情を見せた。
そして、やれやれと、言わんばかりに眉を下げる。
「…参ったな…また…君に会うとは思わなかったよ…こんなところで…。」
あの頃より、しわがれて霞んだ声、若さという張りを無くした声。けれど同じだ。
ああ、声って、歳食えば、コドモがオトナに成るみたいには、そう変わらない代物なんだな。
頭のあたしの酷く冷静な箇所がのんきにそんなことを考える。
「はは…此現実か?…特殊メイクのびっくりとかいう悪質な代物ではないな。」
「…そう思ってくれた方が…有り難いが…無理かな?」
「無理だろ。不可能だろ。顔だけなら誤魔化されたかも知れないが、さっきの仕草は演技などでは表現できる物ではないだろうから…。」
そうか、、、と、聞き取りづらいほど小さな声で呟く。
手に持っていた、あの時最後に見たのとそのままの大きな傷が付いた黒いPETが見えた。
その中に、やっぱり、彼は居た。
酷く老いたこの人とはあまりにも違いすぎる、若いそのままの姿で(まあ、ナビだから容姿が加齢と共に変わるわけがないのだが、、、)。
『こんなに広い国で、幾星霜かぶりかの顔見知りに会える確率は、恐ろしく低いことなのですが…。』
『…同意見だ…。』
ナビはナビ同士で酷く驚いた様子だ。
「…遅くなってすまないが…驚かせてしまって悪い…。」
「…そう…だな…これから…一生…これ以上…驚くことは…ないな…。」
沈黙。
、、、いや、、、、普通に、、、、この状況で会話の出来る神経極太が居たらあたしは其奴に高い酒を奢ってやろう、、、。
何言えばいいのだか、皆目見当が付かない。
というか、、、今のこの人は、、、東洋のセンニンを思わせる。
それ以外言葉が見つからないのだ。
正確に言うと、一番近しい言葉を無理矢理当てはめたような状態だ。
とても落ち着いて、厳かで、何だが堅実離れしていて、、、常識から外れたぐらい、、、ずっとずっと長く生きたような、、、。
おい、バカナビ、、、知恵かせ知恵。
黙るな、黙るな、今は本当に黙るな。
ほら、いつもみたいにバルカン砲の如く言葉を出せ。
この際、毒舌でもいい、、、。
お前がナビとしてこの世界に存在して初めてオペレーターの役らしい役に立てる瞬間だぞ、ほら!!
あたしの、みっともないまでの懇願に、目を背ける、PETの阿呆。
役立たず!!!
「…訊かないのかい…?」
「…ああ…なんとなく…聴かない方がいいかなと思ったから…。」
というか、訊いて答えてくれますかって感じなのだが。
一応訊くべきか。
「訊いたら答えてくれますかい?」
「ううん。」
瞬殺だな。
だったら、最初から訊かないでくれ。
あたし、馬鹿みたいではないか。ピエロも良いところだ。
「だったら…無理に訊かないこととするのが良いね。例えば…貴方が何で二十年も昔に現代の最新型PETをい持っていたかとか…。」
「…君が賢くて助かったよ。」
あの頃と変わらない黒い目がなんとも言えない感情に染まった。
あの時の記憶は、流石に古すぎて、この人が持っていたPETの詳細は、いまさっき再びこの人のPETを見るまで、今の今まで朧気で、この人の異常な老化に霞んでいて、次席にとどまった驚くことだったが、これも、かなり奇妙なことだ。
この人は一体何者なのだろう。
まあ、あたし如きが知っていい話じゃ無さそうだ。
部外者は部外者らしく、その立ち位置に徹するべき。
興味本位で引っかき回してはイケナイ。
深くそこに入ってはイケナイ。
『あの…どうかこのことは…。』
「解ってるよ。」
あの頃のコドモだったあたしにはあった無知という幼さが消え、今のオトナになったあたしが、否応なく歳を食い、成長とも言う、得た経験がそれを教える。
領分を弁えない頭スカスカが、痛い目を、辛い目を合うのが相場だから。
オトナを知らず、オトナぶっていたコドモの頃の、、、あたしには絶対に解らなかった。相場だ。
『…ご安心を。いくら此奴が愚か者でも、そういった領分のことは弁える。』
「…食らえ。」
地味にミニボムを入れる。
そして、地味にかわされる。
『…危ないではないか。』
「態とにきまっているだろ?」
それでもう一発。
やっぱり交わされる。
充分予想していたけど、つまらない。
「君たちは随分と、うち解けたね。」
「『何処が?どんな風に?』」
「…そんな感じだ…。」
「『…嫌だ。』」
こんな風にデジャヴのってとっても嫌だ。
心から嫌だ。
コイツとっていうことが特に。
「…会話に堅さが…無くなった。まるで俺と…コイツみたいだよ。」
断言していい。
アタシとコイツ今、同じ顔して嫌がっている。
それが、面白かったのか、脆そうな身体を寒さに震えるように笑う。
そして、咳き込む。
激しい咳の筈なのに、死にかけのイキモノの呼吸と言った方がしっくりきそうだ。
『あ…!いけません!身体に負担が!!大丈夫ですか!?』
「…やれやれ…身体が…じじぃだと…こういうとき…不便な物だ…。」
、、、笑うことすら満足に出来ない。
苦しさに負け伏せた顔から、そんな嘲笑が聞こえる。
でも、その嘲笑は老人の声というより、あの頃のこの人の声だった。
ああ、この人だ。
どんな姿でも、やっぱりこの人なんだ。
嘲笑だったというのに、なんだが、あたしは場違いに懐かしい気持ちになった。
そして同時に何故かとても満足した。
『さぁ…今日は…帰りましょう…。失礼ですが…。』
「うん。ああ…。」
実にあっさりとした、突然な、別れになった。
やっぱり、別れって綺麗に纏まる物じゃない。
馬鹿だね、あたし、この歳になってもう少し物語性のある別れが欲しかったのか。
人気のない雑誌の打ち切りのように突然終わりが来る、安っぽさがリアルだろう。
「車いす、アンタのだろ?手伝うよ。」
「ああ…悪いな。」
『…良いのか?腕をへし折られるぞ。』
『ええ!?そ、それはちょっと…っ!!』
「…悪質なコイツの冗談だって。」
PETを目の前に見えるゴミ箱にたたき込みたくなる衝動を抑えて、この人の身体を支えた。
細い。軽い。薬臭い。
素直にそう感じた。
毒舌君の悪質な冗談じゃないけど、下手するとへし折りそうだ。ほとんど肉の感触はない、服がなかったら、直接皮という薄い包みにギリギリ包まれた骨を直に触っているようだ。
後、軽すぎ、これで肉付いているのか?あたしでも抱えられそうだ(あたしはオンナの方でもかなり筋力あるほうだしな。)。
何より気になったのは、薬臭さ。
体臭は一切無いといっていい。
毎日頻繁に清潔を保つためにでも、消毒液にでも体を拭かれているのか、つんとした薬臭さが体臭を消している。
他の、強い薬品特有の匂いもする。
例えるならアレだ、病院の匂いを何倍にも濃縮した匂い。
ガキが嗅いだら、注射を思い出して腕を押さえそうなくらい濃厚な匂い。
ああ、この人は近いウチに死ぬんだな。
1+1=2より、簡単に解る。
薬で身体を誤魔化しているんだと思った。
こんな薬漬けの身体でよく外に出られたな。ホルマリン漬けの標本状態。
「…よいしょっと。」
「…ありがとう。」
車いすに乗せたこの人は、いっそう小さく見えた。
あれ?
この人、、、流石に、こんな身体の一人でこれるわけないよな、、、。
「あんた一人来た訳じゃないよな…?」
「…いいや…あ…うん…一応…人は俺だけだな…。」
「マジ?」
『…あ、あの!この車いすは電動ですから。この方お一人でも動かせるんです。』
「ふぅん…医学の利器も凄いものだな。」
『貴様は己を飾る装飾品のことしか知らないのか?』
「口が減らないなホント…。」
ふんと、鼻を鳴らして不満を訴えるが勝手に言ってろと言わんばかりだ。
そうしているうちに、この人は車いすの肘掛けに付いているなにやら機械を弄る。軽い電子音が流れる。
「…これで良しと。」
ふうと、疲労の混じった息を吐く。
体力が落ちているのが、よく解る。
こけた頬に、死の影というのだろうが、影が濃く差していた。
「気をつけなよ、今のあんたじーさんなんだから。」
「重々承知しているさ。」
きぃと、車いすが動く。
「さようなら。」
『それでは。』
車いすはゆっくりと進んでいく。
まあ、そう言う代物なのだろう。
あたしは、余韻に浸ると言った女々しいことはしない、ぶっちりと別れるのが好きだ。
「じゃあな、おっさん。命があったらキングサイズのCDでも買いにきなよ。」
肩越しに振り返る。
その顔は笑って見えた。
あたしは、肩をすくめる。
こりゃ、もう二度と逢えないな。
そうあっさりと判断するあたしは薄情なのだろうか?
まあ、どう思われたって良いけどな。
ドラマの別れのシーンのように、たっぷり何分も人の背中を現実に見る奴は居ないと思うしな。
あたしは、ぱっと、視界から車いすを外す。
「んじゃ、とっとと帰るか。こんななま暖かいトコに居たら、まずい酒が更にまずくなる。」
晩酌用の安酒を、PETの中の此奴に見せびらかす。
ん?
ワインの適温は種類にもよるが、12〜14℃程が適温?
あー、だったら確実に不味くなっているな。
しかも袋ブンブン振り回してきたからな、、、。
酒って確か、寝かせるのが普通だよな。
あ、、、飲むかお前?飲めよお前。
あ、飲めないか、、、。
お前以外と酒に弱そうだな、飲ませたら、、、。
、、、やばい、、、酒が飲みたくなってきた強烈に、、、。
よし、帰ったら即効で飲もう。
あのクソガキがいるからな、つまみを造らせるぞ。
アイツ、恐ろしく不器用なくせに料理はなかなかだからな(まあ、包丁が凶器に見えるのは気にしない)。
あん?うるさいなー。
昼間から酒を飲んだって良いだろ?
酒だ酒ー!!
んなことに浮かれたせいが、がつぅっと、段差に足を取られた。
「おっと…あっぶな…。」
階段じゃなくて良かった、、、。
公園でたら注意するか。
この周辺、坂道というよりか。結構階段が多いしな。
金を自分の私腹のために取っておきたいお偉い様は、その道は階段が地味に多いからどうにかしてくれと言う意見は無視だ。
たく、面倒だな。
ん、、、?、、、あれ、、、あの人、、、。
電動車いすとはいえ、、、階段は、、、一人の力で上り下りって普通、、、出来るか?